<東電虚偽説明>上層部の関与否定 第三者委「故意でない」

2013年03月13日 11:21

 東京電力福島第1原発事故を調べた国会の事故調査委員会が、東電の誤った説明により1号機の内部調査ができなかった問題で、東電が設置した第三者検証委員会は13日、「(虚偽説明は)故意ではなく、上層部の関与はなかった」などとする報告書をまとめ、経済産業省と広瀬直己社長に提出した。報告書を受け取った広瀬社長は「こうしたことを繰り返さないよう、改めるべきところは改めたい」と話した。adidas

 この問題は先月発覚した。昨年2月、国会事故調の委員が1号機の事故原因の焦点となっている非常用復水器(IC)を調べるため、原子炉建屋4階への立ち入り調査を東電に要請した際、対応した玉井俊光企画部部長(当時)が「(建屋内は)真っ暗」と説明。委員は「危険」と判断し、調査を断念した。しかし実際には自然光などで一定の明るさがあり、東電は後日、虚偽説明の事実を認めた上で「部長の事実誤認で、意図的ではなかった」と釈明していた。アディダス

 検証委は東電の要請を受けた田中康久・元仙台高裁長官ら3人の弁護士で2月18日に発足。勝俣恒久会長(事故当時)ら延べ26人への聞き取りや、社内メールなどで経緯を検証した。その結果、玉井部長が「勘違いにより」誤った説明をし、直属の上司や経営陣の関与はなかったと結論づけた。一方で「早い段階から上司に相談し指示を受けるべきだったが、国会事故調への協力の指示が社員間に徹底されていなかった」と指摘した。

 国会事故調は、津波が到達する前に「1号機の4階で水が噴出していた」という作業員の証言などを元に、地震によってICの配管が破損した可能性を指摘した。これに対し東電は2月15日、新たな映像を公開し、「噴出した水は使用済み核燃料プールからあふれたものだ」と主張している。

 国会事故調元委員の田中三彦氏は「予想した通りの結果だ。今後、(虚偽説明の)経緯を含めて国会の調査に期待したい」と話した。【西川拓、奥山智己】アディダス スニーカー

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